top of page


制作工程
材木製材
彫刻の材料となる木は乾燥している材木を買うこともありますが、ほとんどは原木で仕入れそれを5寸ほどの厚さに挽いて、日陰で5年以上乾燥させます。乾燥途中で木というのは割れが必ず入るので、割れたところは使えないので3分1くらいは使えなくなります。
十分に乾燥しきってやっと使える材料になるので、彫刻材というのは本当に貴重なんです。


①木取り
木材の不良部を除き、自分の作品が木中にあるかどうかを見定める。次に作品(お雛様)の原型と型紙を用い木材の厚みや形を決定し鋸で挽切る。
ポイントはいかに無駄なく必要な材を取れるか考えること。


②荒彫り
丸ノミ、平ノミ等を用い、槌で打付け、大まかに彫り進める。
自分のほしいものが木の中から徐々に表れてくる。
中心の線が垂直か、前後の傾きは正しいかを注意しながら行う。


③仕上げ彫り
荒彫りした面をノミや彫刻刀で整え、筋や模様を掘り出す。
部分によって刀の種類を変えながら、刀が入りやすい角度をとらえて、丁寧に滑らせるように彫って仕上げる。


④下地作り
色がきれいに乗るように下地を作る。仕上げ彫りが終わった面に胡粉を膠(にかわ)に混ぜて塗っていく。こうすると、発色が良くなったり木地が荒れなくなり塗りやすくなる。


⑤彩色
水干(すいひ)絵の具や岩絵の具・金箔により彩色を施す。
ノミ跡の木のシャープな面とボリュームある岩絵具との調和により温かみがある豊かな作品を生み出される。


bottom of page